鬼を人々の頭の中につくるプロジェクト
鬼の掌〜鬼来寺の至宝特別公開〜

2011年10月24日〜2012年4月25日
企画・作   豊永純子(偽名:新屋敷魁、新屋敷純子)

 

「鬼来寺」という架空の寺にまつわる展示。
鬼の手のミイラ、儀式が記された巻物、寺に伝わる神楽の写真、鬼の遺伝子が発見されたという新聞記事。
これら全て、私の創作物である。

博物館風に整然と並べて展示したとき鑑賞者は「鬼」を頭に思い浮かべる。
このとき私は、「鬼をつくった」と言えるのか?「鬼は存在した」と言えるのか?

現代の日本人にとって、典型的な鬼の像や特徴を思い浮かべるのは安易なことであるが、古代は「見えざるもの」を鬼と呼んだ。つまり実体のない「存在し得ないもの」の名称であったのだ。
鬼を通して「存在しないのにそこに何かを見い出す」人間の心理について研究し、「何をもって存在するといえるのか?」という問いを投げかける。

 

2011年10月24日〜 10月28日/東京藝術大学 取手校地
2011年12月21日〜 2012年1月3日/茨城県藤代駅市民ギャラリー
2012年4月18日〜 4月25日/茨城県取手駅市民ギャラリー